はじめての飲み会(後編) | 社畜と呼ばれた黒糖のブラックカンパニー体験談


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飲み会がはじまり、接待のために席につく

『いつもお世話になっております』

こういう飲み会の機会でなければ
話す機会がない先輩社員、役職の方がいらっしゃる
ここは一つ、顔を覚えてもらえるようにしなくては!

いろんな社員の方に挨拶していると
役職の方のビールが残り少ないことに気付いた

ビール瓶も届いているので
『よろしければ』とお酌(しゃく)に向かった

「いちいち、うるせえな!好きに飲むからどっかいけよ」
心底嫌そうにそう言われてしまった

ここで喰らいついても仕方がないと判断し
『失礼しました』とビール瓶をそこに置いて引き下がる

あとは他の先輩社員のお酒が減っていれば向かい
そうでなければ先輩社員と楽しげに話していた

すると役職の人から、ちょっと来いと言われ向かう
隣の席に座ると

「オレ、おまえのこと嫌い!だってうぜえんだもん」

えっ!

「いろんなところいってゴマすってんじゃねえよ!」

えっ!

「ゴマすりじゃなくて実力で評価される人間になれ」

えっ!

「だいたいな、おまえは気が利かないんだよ」

「酒がなくなったら、いいですかとかあんだろうよ」

『あれ、それはさっき断られたような…』

思わず、声に出してしまったらしい

「おまえふざけんなよ、なにじゃあ俺が悪いの?」

たちまち不機嫌さが加速する

『いや、あの…』

思わず発してしまった失言に慌ててしまう

「なあ、こいつと俺どっちが悪い?」

周囲の先輩たちに声をかけはじめた役職の方

当然のごとく、回答は決まっていた

【こいつが悪いです!】

テーブルにいる全員に聞いていく役職の方
その中には新入社員もいるのだが、回答は同じだった

順番に回答されていく俺の心は苛立ちを覚えた

「ほら、全員おまえが悪いって言ってるだろ
 おまえは人間力がない、人間力をつけろ!」

おまえが言うな!
心のなかでそういうことにしておく

「だいたいおまえは声がでかいんだよ
 しゃべりもつまんねーし、5回黙って1回【はい】とだけ答えろ」

理不尽なことをいう

せっかくだから実践してみよう
5回黙って1回「はい」な

「はいとだけ答えろ」
1回目 沈黙

「わかったか!」
2回目 沈黙

「あーあ、酒がまずくなる」
3回目 沈黙

「おい!」
4回目 沈黙

「なんとか言えよ!」
5回目 沈黙

「何も言えないのかよ」
はい

「おまえ、ふざけてんの?」
1回目 沈黙
っといきたいところだが、さすがにやばいので

『お、おっしゃられたとおり実践してみました!』

「…」

「おまえのそういうところが嫌い!俺、こいつ嫌いだわ!」

「おまえ、こいつのこと好き?」
またはじまった、クソ野郎

回答は揃って、【嫌いです】だった
中には追加で文言を付けてくれる先輩もいたが
今日はじめて顔合わせしたはずだが、ありがたいこった

「嫌われもんだな、おまえ!もう黙ってろよ!」

そういわれてしまったら、もう仕方がない
黙っていることにした

飲み会もほどなくして終わり
新入社員からは【やらかしたな!】と嘲笑を受け
他の先輩からは【やれやれ】といった反応を示された

これが社会人の飲み会か、ドラマより酷いと思った
当事者が自分だから、被害妄想的にそう思うのかもしれない

だが、こんなのが飲み会だというのなら
金を払ってまで参加したくないものだ(拒否権はない)

帰る流れになったので、黙って靴置きから靴を出し並べておく
ほとんどのメンバーが外に出て行ったのを見計らい
忘れ物がないか確認していると、サイフと傘が置いてあった

急いで2つを抱えて、外に出て持ち主を聞いて回った

「それ俺のサイフだ、返せ!」

先輩の持ち物だったようだ、よかった
ただ言い方が腹立たしいな

「あ、その傘俺のだ」

そういって傘もひったくられる
別にお礼が欲しかったわけでも褒めて欲しかったわけでもない
ただこういうものなのかと社会の厳しさを知った

対応に腹を立てつつ、帰ろうとしたら
不機嫌そうな役職の人に声をかけられた

また嫌味の一つでも言ってくるんだろうな…
そう思っていたら

「おまえのそういうところは出来ている
もっと人間力を磨け、喋らなければおまえはいい」

意外な言葉だった

「他の新入社員はそういうことをしてるやつがいない
おまえは黙っててもそれができた、そこは褒めてやるよ」

ありがとうございます!

落ち込み気味だったせいだろうか、素直に礼を述べた

「おまえのそういうところが嫌い」

な、なぜ…

よくわからない役職の人だ
でも、そういうところを見てくれているというのが
意外であり、嬉しくもあった

あれか、落としておいて上げるという
ゲインロス効果というだったかな

※ゲインロス効果
不良が雨の日に子猫ちゃんを助けてあげてるような
普段がよくない印象から一気にいい人に見えるという
いわゆる、ギャップ萌えのことである!
(注意:本当の意味はググってください)

そんなこんなで最後はいい感じに飲み会は幕を閉じた

また次の飲み会でも役職の人には
ボロクソに言われるんだけど…それは別のお話。

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